iPadが勝ち馬になるのが分かったもんだから、この際なんでもいいから乗っかろうって輩のニュースが毎日毎日・・・。でも点ばっかで、線や面の話が出てきません。
で、いよいよ明日iPad発売って日になって出てきたこのニュース。
http://japanese.engadget.com/2010/05/27/sony-toppan-kddi-asahi/
engadgetも書いてるように、全然具体性がなくって取り敢えず云うだけ云っとくかって程度のあんまり中身のないプレス発表だったようで。日本電子書籍出版社協会(電書協)を味方に着けたようなので、コンテンツについてはかなり期待できるけど、問題はソニーだ。なんでハードメーカーが加わる必要があるのか?LIBRIeで貸本みたいなバカなことして大コケした轍は踏まないだろうけど、そもそも特定のハードメーカーと手を組む必要はないというか、組んじゃいけない筈なんです。電書協も、オープンなフォーマットであらゆるハードで読むことができる環境に導いていかなきゃいけない立場なのになぁ。
話は単純で、ハード側はドットブック形式orXMDF形式のリーダーソフトを用意して、電書協は今みたいに1年遅れみたいなコンテンツばっかじゃなくて、新刊や雑誌をどんどんリリースすればいいだけの話なんだけどなぁ。ハードメーカーがコンテンツの利益のオコボレまで掠めようとするから話がややこしくなるんだよね。
2010年5月27日木曜日
2010年5月15日土曜日
電子書籍とPalmを巡る10年(3)
こうして、「最新の書籍がいつでもPalmで読める世の中を!」という夢は霧消したわけです。ギュウギュウの満員電車の中で読むツールとして、PalmOSデバイスはとってもイイんですけどねぇ(まだ言うか!^^;)
Palm以外のPDAにはほとんど触れてませんでしたが、WindowsMobileでもザウルスでも、構造的にはほぼ同じ。携帯電話~スマートフォンの流れには逆らえなかったと。Windows Mobileはスマートフォンでも使われてますが、最新のWindows Phone7になってもあんまり実用的ではない模様。MSもいい加減諦めればイイのに(^^;
さて、携帯電話~スマートフォンの時代になって、電子書籍がブレイクしたか?というとそういう分けでもありません。「画面が小さい」という点では、PDAと同じ宿命を背負っている分けですから、適応できるのは老眼ではない若者くらい。しかも日本では「ケータイ小説」なんていう、表層的で荒っぽいストーリーが風のように流れていくジャンルが出来あがっちゃって、電子書籍が妙な方向で捉えられかけた感じもします。今は「ラノベ」とか云うの?
このように、PDA・携帯電話・スマートフォン(およびその他の電子ガジェット)のどれもが電子書籍普及のキラーツールになり得ずという状況を横目に見て、『そりゃぁ専用端末じゃなけりゃダメなんでしょ!』と立ち上がった勇者がいました。但し、「いっちょ大儲けしてやろう!」って魂胆がミエミエの大資本2社。どちらにも共通してたのは・・・
「‘書籍’なんだから、紙の本のメタファーは必須ね!」
「まずは収益確保!んじゃぁ手っ取り早いのはマンガだよね!」
「利用者の利便性より何より、最重要課題は著作権保護!」
さてさてその結果は・・・P社は2008年に、S社も2009年に、枕を並べて見事なまでに討ち死にしました。
2008年にiPhoneが登場した時は、大きな画面を持ったスマートフォンってことで期待も高まった割りに、意外な程電子書籍にまつわる動きがなくて拍子抜け。
そんなグダグダな感じになってたところに登場してきたのが・・・そう、Kindleです。Amazonが満を持して世に送り出したKindle。2007年末の初代機登場時には、まだなんだか良く分からないデバイスって感じだったのが、初代機の不具合を細かく潰して2009年に送り出したKindle2でブレイク!通信料が掛からずに書籍データをダウンロードできる、それも米国に限らず日本でもというスキームがイイですね!
3月に、山田達司さんが持ってるKindle2を触らせてもらいましたが、その薄さと液晶の見易さ、WEBブラウザー、PDFリーダー等、「現代の‘読む’という行為」に特化した潔さは非常に好感が持てました。早く日本でもそのビジネスモデルが待ち望まれますが、日本の守旧派達は『どうする、どうする?もういい加減に鎖国してるのも限界だよね?』と寄り合ってヒソヒソやってる状態なのか?
iPadの登場は、いい加減に諦めて腹を決めさせるのに十分なインパクトを与えてくれるという点で歓迎です。取り敢えずは買わないけど。だって電車の中で立ったママ読むのは無理だもん!(^^;
Kindleのもう一回り小さい(新書サイズくらい)のが出てくれることを切望してます!!
(おわり)
Palm以外のPDAにはほとんど触れてませんでしたが、WindowsMobileでもザウルスでも、構造的にはほぼ同じ。携帯電話~スマートフォンの流れには逆らえなかったと。Windows Mobileはスマートフォンでも使われてますが、最新のWindows Phone7になってもあんまり実用的ではない模様。MSもいい加減諦めればイイのに(^^;
さて、携帯電話~スマートフォンの時代になって、電子書籍がブレイクしたか?というとそういう分けでもありません。「画面が小さい」という点では、PDAと同じ宿命を背負っている分けですから、適応できるのは老眼ではない若者くらい。しかも日本では「ケータイ小説」なんていう、表層的で荒っぽいストーリーが風のように流れていくジャンルが出来あがっちゃって、電子書籍が妙な方向で捉えられかけた感じもします。今は「ラノベ」とか云うの?
このように、PDA・携帯電話・スマートフォン(およびその他の電子ガジェット)のどれもが電子書籍普及のキラーツールになり得ずという状況を横目に見て、『そりゃぁ専用端末じゃなけりゃダメなんでしょ!』と立ち上がった勇者がいました。但し、「いっちょ大儲けしてやろう!」って魂胆がミエミエの大資本2社。どちらにも共通してたのは・・・
「‘書籍’なんだから、紙の本のメタファーは必須ね!」
「まずは収益確保!んじゃぁ手っ取り早いのはマンガだよね!」
「利用者の利便性より何より、最重要課題は著作権保護!」
さてさてその結果は・・・P社は2008年に、S社も2009年に、枕を並べて見事なまでに討ち死にしました。
2008年にiPhoneが登場した時は、大きな画面を持ったスマートフォンってことで期待も高まった割りに、意外な程電子書籍にまつわる動きがなくて拍子抜け。
そんなグダグダな感じになってたところに登場してきたのが・・・そう、Kindleです。Amazonが満を持して世に送り出したKindle。2007年末の初代機登場時には、まだなんだか良く分からないデバイスって感じだったのが、初代機の不具合を細かく潰して2009年に送り出したKindle2でブレイク!通信料が掛からずに書籍データをダウンロードできる、それも米国に限らず日本でもというスキームがイイですね!
3月に、山田達司さんが持ってるKindle2を触らせてもらいましたが、その薄さと液晶の見易さ、WEBブラウザー、PDFリーダー等、「現代の‘読む’という行為」に特化した潔さは非常に好感が持てました。早く日本でもそのビジネスモデルが待ち望まれますが、日本の守旧派達は『どうする、どうする?もういい加減に鎖国してるのも限界だよね?』と寄り合ってヒソヒソやってる状態なのか?
iPadの登場は、いい加減に諦めて腹を決めさせるのに十分なインパクトを与えてくれるという点で歓迎です。取り敢えずは買わないけど。だって電車の中で立ったママ読むのは無理だもん!(^^;
Kindleのもう一回り小さい(新書サイズくらい)のが出てくれることを切望してます!!
(おわり)
2010年5月14日金曜日
電子書籍とPalmを巡る10年(2)
1999年、PalmVがアメリカで爆発的に売れて『なんかカッコイイ!』と日本でも大ブレイクしてたのが2000~2002年くらい。本家のPalmブランド以外にも、WorkPad(IBM)、Visor(HandSpring)、CLIE(SONY)、etc大資本やベンチャーも参入しての繚乱状態となり、Palmは今のiPhone・・・とまではいかないまでも、デジタルデバイスの先頭を走ってました。
他方、電子書籍業界?では、日本の出版社も電子書籍を煙たがったままにしておくわけにもいかず、重い腰を上げだします。それまでは個別でおっかなびっくり電子書籍に取り組んでいた大手出版社が、2000年に「電子文庫出版社会」という組織を作り「電子文庫パブリ」をスタートしました。
『有償でもいいから、‘今’のタイトルを電子書籍で読みたい!』と熱望してた者にとって、やっと光明が見え始めたんですよね!最新タイトルが即リリースされるような状況には程遠かったけど、人気作家の‘ちょっと前の’タイトルが毎月コンスタントにリリースされるようになったのは大きな進歩でした。
フォーマットに関しては、当初はテキスト形式が多かったものの、その後簡易な著作権保護機能を有した新たなフォーマット「ドットブック形式」(ボイジャー社推進)が主流になり、更にシャープが推進する「XMDF形式」も追随して、有償コンテンツが着実に増加し始めました。
このような状況を受けて、Palmの電子書籍リーダーにも進化したものが登場します。2002年に、ドットブック形式をサポート(PC変換で一手間掛けなきゃいけませんが・・・)した「PooK」が登場。XMDF形式リーダー「ブンコビューワ」のPalm版(こちらも要PC変換)も時期を同じくして登場し、Palmでの読書環境がどんどん充実していきました。PalmOSデバイスは栄華を極め?、Palmを始めとしたPDAにより電子書籍が本格ブレイクするのも時間の問題!と思ってたんですが・・・
PalmOS陣営は、本家のマーケティングや生産計画等の失敗でケチが付き始め、来るべきモバイル通信時代に適応させようとしたOSのブラッシュアップも思うようにいかず。一方、それまでは単なる通話端末だった携帯電話が、その通信機能を武器にどんどん高機能化するようになっていくと、『PDAと携帯電話ってどこが違うんだろう?』という素朴な疑問が充満するようになり始めます。携帯電話用の電子書籍リーダーが出始めると、特殊ジャンル(エロとかBLとか)を中心にいきなりブレイクし始め、それが一般ジャンルにも広がり始めると、電子書籍市場のターゲットは急速に携帯電話に移りだしました。
そんな流れの中、2001年にハンドスプリングが上陸したと思ったらあっという間に日本から撤退。次いで2002年、まずはIBMがPDA事業から撤退表明。更に本家パームコンピューティングも日本市場から撤退。SONYのCLIEは、これらの撤退後の市場を吸収して大幅に売上を伸ばすも、ジャンルとしてのPDAの翳りを背負うだけの力はなく、最後にTH-55という名機を残して2004年に終焉。
以降は、英語版PalmOS機を日本語化して使うというマニアが、PDAからスマートフォンに生まれ変わったPalmOS機(Treo)をしぶとく使い続けてましたが、それも2008年にiPhoneが登場することで壊滅的な打撃を受けて、PalmOSデバイスユーザーは今や絶滅危惧種となっています。本国アメリカでも、PalmOSスマートフォンの販売は2008年で終了。ふぅ。
ボクは、そんな絶滅危惧種の一個体として、今でもTreo700pで電子書籍を読む毎日ですけどね!
(つづく)
他方、電子書籍業界?では、日本の出版社も電子書籍を煙たがったままにしておくわけにもいかず、重い腰を上げだします。それまでは個別でおっかなびっくり電子書籍に取り組んでいた大手出版社が、2000年に「電子文庫出版社会」という組織を作り「電子文庫パブリ」をスタートしました。
『有償でもいいから、‘今’のタイトルを電子書籍で読みたい!』と熱望してた者にとって、やっと光明が見え始めたんですよね!最新タイトルが即リリースされるような状況には程遠かったけど、人気作家の‘ちょっと前の’タイトルが毎月コンスタントにリリースされるようになったのは大きな進歩でした。
フォーマットに関しては、当初はテキスト形式が多かったものの、その後簡易な著作権保護機能を有した新たなフォーマット「ドットブック形式」(ボイジャー社推進)が主流になり、更にシャープが推進する「XMDF形式」も追随して、有償コンテンツが着実に増加し始めました。
このような状況を受けて、Palmの電子書籍リーダーにも進化したものが登場します。2002年に、ドットブック形式をサポート(PC変換で一手間掛けなきゃいけませんが・・・)した「PooK」が登場。XMDF形式リーダー「ブンコビューワ」のPalm版(こちらも要PC変換)も時期を同じくして登場し、Palmでの読書環境がどんどん充実していきました。PalmOSデバイスは栄華を極め?、Palmを始めとしたPDAにより電子書籍が本格ブレイクするのも時間の問題!と思ってたんですが・・・
PalmOS陣営は、本家のマーケティングや生産計画等の失敗でケチが付き始め、来るべきモバイル通信時代に適応させようとしたOSのブラッシュアップも思うようにいかず。一方、それまでは単なる通話端末だった携帯電話が、その通信機能を武器にどんどん高機能化するようになっていくと、『PDAと携帯電話ってどこが違うんだろう?』という素朴な疑問が充満するようになり始めます。携帯電話用の電子書籍リーダーが出始めると、特殊ジャンル(エロとかBLとか)を中心にいきなりブレイクし始め、それが一般ジャンルにも広がり始めると、電子書籍市場のターゲットは急速に携帯電話に移りだしました。
そんな流れの中、2001年にハンドスプリングが上陸したと思ったらあっという間に日本から撤退。次いで2002年、まずはIBMがPDA事業から撤退表明。更に本家パームコンピューティングも日本市場から撤退。SONYのCLIEは、これらの撤退後の市場を吸収して大幅に売上を伸ばすも、ジャンルとしてのPDAの翳りを背負うだけの力はなく、最後にTH-55という名機を残して2004年に終焉。
以降は、英語版PalmOS機を日本語化して使うというマニアが、PDAからスマートフォンに生まれ変わったPalmOS機(Treo)をしぶとく使い続けてましたが、それも2008年にiPhoneが登場することで壊滅的な打撃を受けて、PalmOSデバイスユーザーは今や絶滅危惧種となっています。本国アメリカでも、PalmOSスマートフォンの販売は2008年で終了。ふぅ。
ボクは、そんな絶滅危惧種の一個体として、今でもTreo700pで電子書籍を読む毎日ですけどね!
(つづく)
電子書籍とPalmを巡る10年(1)
巷の電子ガジェット好きの間では、もうiPadの話題で持ちきりですね!
iPadの楽しみ方には色んな切り口があるんだろうけど、その中でも電子書籍リーダーとしての役割に対する期待は、どうやら一番大きなものがありそうです。Palmユーザー(既に使ってない人も含めて)はもう10年以上前から電子書籍に馴れ親しんでるので、電子書籍が今度こそホントのホントにブレイクするのかぁと感慨深くもあり、あの頃のPalmOSデバイスや他のPDAでブレイクできなかったことが悔しくもあり。そんな気持ちで、ここ10年ちょっとの間の電子書籍の動きを、Palmユーザーの目線で追ってみたいと思います。
アメリカでPalmがブレイクした当初から、Palm用の電子書籍スタンダードとして「Aportis Doc」というリーダーアプリとその専用形式が存在してました。その後Palmの事実上の標準形式になり、有償コンテンツも多数登場してアメリカでもそこそこ普及しました。(と言っても、需要は限定的で今のような状況には程遠かったんですが) 日本でもその形式&テキスト形式を読めるリーダーが幾つも出てきて、日本のPalmユーザーの間でも早くから電子書籍が認知されてたのです。
日本で何をもって電子書籍の始まりとするかは議論の余地がありますが、一つのジャンルとして認識されるようになったのは「青空文庫」の登場辺りからだと思ってます。その青空文庫がスタートした1997年は、ボクがPalmPilotProを入手して、本格的にPDAマニアの道を歩み始めた年でもあり。日本での電子書籍リーダーとしては、山田達司さんの「J-Doc Reader 」が早くからリリースされてて、ボクは今でも現役バリバリで使ってます。まだネット環境がそれほど充実していなかった頃は、青空文庫上のタイトルをDoc形式に変換したものが収録されたCDが人気を博したものです。
但し、みんながみんなそれでガンガン読んでたかというと・・・実はそうでもなかったのかもしれない。当初の160*160ディスプレイで表示されるフォントは、その制約の中では良く認識は出来てたけど決して読み易いと言えるわけではなかったし、320*320とか320*480の高解像度になっても、そのフォントの小ささ故に『やっぱ無理ぃー!』と諦める人も多かった。特に老眼気味の人にとっては厳しかったんでしょうねぇ。
ボクは、幸いにも老眼ではなく、小さな文字を読むことにはまったく抵抗無し。画面をスクロールして読むことにも抵抗はなく、ある程度読み慣れてくると、Palmのディスプレイで読む方がすいすいと頭に入ってくるようになりました。こうなってくると、色んな読み物を求めてネット上を彷徨うようになります。
当然青空文庫は彷徨い倒しました。といっても、大作家の著作権切れ作品にはあんまり食指が伸びず。現代の、決して有名ではないけどとか、プロの作家さんではないけどとか、でも進取の気象を持って意欲的な作品を発表してた作家の方々の秀作を読み漁ってました。
佐野良二さん「われらリフター」「五味氏の宝物」etc、植松眞人さん「神さんが降りてきた」シリーズ、豊田勇造さん「歌旅日記」シリーズ、なんかを何度も繰り返し読んだものです。
そんな中でも、畑仲哲雄さんの「スレイブ」って作品は特に大好きで、今でもたまに読み返します。HP100・200LXをモチーフにしたコミカルでシニカルな内容は、当時の‘その辺りのこと’を知る人は思わずニヤリとしてしまう作品。著作権を軽んじはしないけど、一方で「世の中みんなコピーの産物」っていう割り切りも必要だよと、有象無象がなんでもかんでも著作権著作権と叫ぶことってバカくさいでしょと、笑い飛ばしてる姿勢には、今でも深く共感します。
(つづく)
iPadの楽しみ方には色んな切り口があるんだろうけど、その中でも電子書籍リーダーとしての役割に対する期待は、どうやら一番大きなものがありそうです。Palmユーザー(既に使ってない人も含めて)はもう10年以上前から電子書籍に馴れ親しんでるので、電子書籍が今度こそホントのホントにブレイクするのかぁと感慨深くもあり、あの頃のPalmOSデバイスや他のPDAでブレイクできなかったことが悔しくもあり。そんな気持ちで、ここ10年ちょっとの間の電子書籍の動きを、Palmユーザーの目線で追ってみたいと思います。
アメリカでPalmがブレイクした当初から、Palm用の電子書籍スタンダードとして「Aportis Doc」というリーダーアプリとその専用形式が存在してました。その後Palmの事実上の標準形式になり、有償コンテンツも多数登場してアメリカでもそこそこ普及しました。(と言っても、需要は限定的で今のような状況には程遠かったんですが) 日本でもその形式&テキスト形式を読めるリーダーが幾つも出てきて、日本のPalmユーザーの間でも早くから電子書籍が認知されてたのです。
日本で何をもって電子書籍の始まりとするかは議論の余地がありますが、一つのジャンルとして認識されるようになったのは「青空文庫」の登場辺りからだと思ってます。その青空文庫がスタートした1997年は、ボクがPalmPilotProを入手して、本格的にPDAマニアの道を歩み始めた年でもあり。日本での電子書籍リーダーとしては、山田達司さんの「J-Doc Reader 」が早くからリリースされてて、ボクは今でも現役バリバリで使ってます。まだネット環境がそれほど充実していなかった頃は、青空文庫上のタイトルをDoc形式に変換したものが収録されたCDが人気を博したものです。
但し、みんながみんなそれでガンガン読んでたかというと・・・実はそうでもなかったのかもしれない。当初の160*160ディスプレイで表示されるフォントは、その制約の中では良く認識は出来てたけど決して読み易いと言えるわけではなかったし、320*320とか320*480の高解像度になっても、そのフォントの小ささ故に『やっぱ無理ぃー!』と諦める人も多かった。特に老眼気味の人にとっては厳しかったんでしょうねぇ。
ボクは、幸いにも老眼ではなく、小さな文字を読むことにはまったく抵抗無し。画面をスクロールして読むことにも抵抗はなく、ある程度読み慣れてくると、Palmのディスプレイで読む方がすいすいと頭に入ってくるようになりました。こうなってくると、色んな読み物を求めてネット上を彷徨うようになります。
当然青空文庫は彷徨い倒しました。といっても、大作家の著作権切れ作品にはあんまり食指が伸びず。現代の、決して有名ではないけどとか、プロの作家さんではないけどとか、でも進取の気象を持って意欲的な作品を発表してた作家の方々の秀作を読み漁ってました。
佐野良二さん「われらリフター」「五味氏の宝物」etc、植松眞人さん「神さんが降りてきた」シリーズ、豊田勇造さん「歌旅日記」シリーズ、なんかを何度も繰り返し読んだものです。
そんな中でも、畑仲哲雄さんの「スレイブ」って作品は特に大好きで、今でもたまに読み返します。HP100・200LXをモチーフにしたコミカルでシニカルな内容は、当時の‘その辺りのこと’を知る人は思わずニヤリとしてしまう作品。著作権を軽んじはしないけど、一方で「世の中みんなコピーの産物」っていう割り切りも必要だよと、有象無象がなんでもかんでも著作権著作権と叫ぶことってバカくさいでしょと、笑い飛ばしてる姿勢には、今でも深く共感します。
(つづく)
2010年5月9日日曜日
Knee Deep In Bluegrass
mixiにも同じタイトルで書いたのでダブる部分もありますが(^^;
ブルーグラスの父・Bill Monroeの代表的なアルバムの一つ「Knee Deep In Bluegrass」。所謂ブルーグラスのLPで初めて買ったのがこれでした。当時は、日本のメジャーレーベルも結構ブルーグラスのシリーズを持ってて、その一つで買ったのです。
初めて聴くビルモンと彼のハイロンサムなサウンドに一発ではまりました。歌モノはそらで歌えるくらいに聴き込んだかな。それと、Don Stoverのコロコロと回るバンジョーロールの心地良さにもはまりました。彼のプレーを求めてLily Brothersとかもちょこっと追い掛けたっけなぁ。
この言葉を思い出したのが、千葉の春フェスでのこと。
千葉の春は、草がボウボウに伸び切った中をまずはクルマで掻き分けて入っていって、踏み分けているうちになんとなく広場ができていくんですね。最初のうちは、まさに「Knee Deep In~」なんです。「膝までブルーグラス漬け」ってのは、ケンタッキー州の州草であるブルーグラスと音楽としてのブルーグラスのダブルミーニング。ボクも、ブルーグラスに復帰して二年、身も心もKnee Deep In Bluegrassになっちゃいました(^-^)
さて、ここから先はmixiにも書いてないブルーグラッサー限定時事ネタ。
「Knee Deep In Bluegrass」ってアルバムタイトルはビルモンだけじゃなくて、コンピレーションものでもあるんですね。Acutabセッションというサブタイトルがある企画物で、今月来日するTerry Baucomもその中心メンバー。アルバムタイトルと同名のインスト曲はTerry Baucom作のバンジョーチューンです。曲としてはどこかで聴いたことがあるフレーズ満載ですが(^^;、その分いかにもブルーグラスらしくて、ボクは好き!今度Overprooooofでもやりましょうか!!(^O^) キーがBなのがちょっと不思議なんですが、フィドルやマンドリンが引き易いフレーズでもあるのかな?Acutabの企画ですから、当然TAB集もあるし、DVDもあったのかな?日本のアマゾンでは扱ってないようですが。
「Knee Deep In Bluegrass」 The Sunset Driveはやってくれるかなぁ?
ブルーグラスの父・Bill Monroeの代表的なアルバムの一つ「Knee Deep In Bluegrass」。所謂ブルーグラスのLPで初めて買ったのがこれでした。当時は、日本のメジャーレーベルも結構ブルーグラスのシリーズを持ってて、その一つで買ったのです。
初めて聴くビルモンと彼のハイロンサムなサウンドに一発ではまりました。歌モノはそらで歌えるくらいに聴き込んだかな。それと、Don Stoverのコロコロと回るバンジョーロールの心地良さにもはまりました。彼のプレーを求めてLily Brothersとかもちょこっと追い掛けたっけなぁ。
この言葉を思い出したのが、千葉の春フェスでのこと。
千葉の春は、草がボウボウに伸び切った中をまずはクルマで掻き分けて入っていって、踏み分けているうちになんとなく広場ができていくんですね。最初のうちは、まさに「Knee Deep In~」なんです。「膝までブルーグラス漬け」ってのは、ケンタッキー州の州草であるブルーグラスと音楽としてのブルーグラスのダブルミーニング。ボクも、ブルーグラスに復帰して二年、身も心もKnee Deep In Bluegrassになっちゃいました(^-^)
さて、ここから先はmixiにも書いてないブルーグラッサー限定時事ネタ。
「Knee Deep In Bluegrass」ってアルバムタイトルはビルモンだけじゃなくて、コンピレーションものでもあるんですね。Acutabセッションというサブタイトルがある企画物で、今月来日するTerry Baucomもその中心メンバー。アルバムタイトルと同名のインスト曲はTerry Baucom作のバンジョーチューンです。曲としてはどこかで聴いたことがあるフレーズ満載ですが(^^;、その分いかにもブルーグラスらしくて、ボクは好き!今度Overprooooofでもやりましょうか!!(^O^) キーがBなのがちょっと不思議なんですが、フィドルやマンドリンが引き易いフレーズでもあるのかな?Acutabの企画ですから、当然TAB集もあるし、DVDもあったのかな?日本のアマゾンでは扱ってないようですが。
「Knee Deep In Bluegrass」 The Sunset Driveはやってくれるかなぁ?
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