2010年7月10日土曜日

奥沢明雄&‘新生’The Marmaladesky

7/7七夕の夜、オックンこと奥沢明雄&The Marmaladeskyのライブ@Back In Townに行きました。

ボクが「オックン」というと、ブルーグラス系の方々は、「オックンなんて恐れ多くて呼べないよなぁ」と云います。ブルーグラスじゃない方のリスナー仲間の間では‘オックン’が当たり前なので、ブルーグラスに復帰した今でもそこは‘オックン’なんですよね(^O^) でも本人と直接話すときはやっぱ‘奥沢さん’かな(^^;

オックンは、ブルーグラス界では知らぬ者はいないくらいの重鎮ですが、日本のメジャー音楽シーンでも活躍するミュージシャンです。プロフィール等詳しくはコチラ
プロフィールの最後の方の近況は少々変化してて、「現在は、ロックやカントリー方面の有名アーティストのサポートと共に、自身のユニット・奥沢明雄&The Marmaladeskyや、ブルーグラスバンド・Deadman Walkingなどでも活躍中」というところでしょうか。

オックンのことは30年前から存じ上げてました。ブルーグラス専門誌「June Apple」で度々目にしてたし、金沢の学生時代に東京に遊びに来たときには「Bluegrass Inn」で「タラリーマン」というバンドのライブを聴いたりもしてましたからね。ブルーグラスから離れてた時期は、「Tequila Circuit」での素晴らしいハーモニーとギターワークに酔いしれてました。テキーラ活動休止後、オックンのソロライブに行くようになったのが2007年の5月。それまでテキーラで聴いていたオックンとは違った、ギター1本のオックンワールドにはまって毎月のようにライブに行くようになり、1年後の2008年から自身のバンド「奥沢明雄& The Marmaladesky」が始まったのでした。
ソロのときはアコギだけだけど、バンドではゴキゲンなエレキギターワークも聞かせてくれて、それだけでも十分に楽しいMarmaladeskyでした。でもオックン本人は納得がいかないようで、毎回少しずつメンバーが変わったりゲストを呼んだりと試行錯誤を重ねてましたが、昨年末のBITライブを区切りに一旦リセット。そして今年の3月に新生Marmaladeskyが始動しました。暫くはタイミングが合わずにいましたが、昨日やっと行けたというわけで。長い(^^;

奥沢明雄 / Vo & Gt
坂下秀実 / Key & Cho (ex 四人囃子)
渡辺茂 / Bs & Cho (ex もんた&ブラザーズ)
高橋結子 / Dr & Cho (ex 桑田バンド)
磯部舞子 / Violin
ゲスト:ゆげみわこ/ Vo & Cho (ex姫神センセーション)

結論:オックンワールド・・・いや、そこにはマーマレイドスカイワールドがありました!



それまでも、素晴らしいミュージシャンがバックを支えてましたけど、どうしても「奥沢明雄&・・・」の印象が強いバンドでした。それはある意味当然なんですけど。
ところが、昨日は最初からそれまでとはまったく違う印象でした。オックンのギターに、キーボード、エレベ、ドラムという構成は同じですが、新たに加わったフィドルが驚くほどにフィットしてます。オックンのある日のブログによると・・・

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およそ3ヶ月前のある日、近所の小さな喫茶店でそのヴァイオリニストと出会った。
バーズやミュール・スキナーをこよなく愛する店主の影響を受けフィドル・ミュージックに興味を持ち始めたばかりの、弱冠25歳の若者だ。
見よう見まねでオレンジ・ブロッサムを弾いてはいたが、それはただフレーズをなぞるだけで、正直とてもフィドルとは言いがたいものであった。
(中略)
予想していた通りとてもよく予習をしてきてくれていて、曲のニュアンスなどはしっかり把握できている。
ただ、どうしてもコード進行に合わせて自分で歌ってしまう。
もちろんフレーズ自体は美しくプレイもしっかりしているのだがコードの捉え方も曖昧で、まったくオブリガートというか歌伴にならないのである。
それでもこの日、確かに「これなら行ける」という実感はあった。
あらゆるサジェスチョンに対しての、その意味を理解する勘のよさと的確な質問。
この能力こそ、技術的に即座に対応できる器用さなどよりも大切なことなのだということを初めて知った。
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このブログが4月のことなので、フィドルの若者=磯部舞子ちゃんがオックンと出会ったのはまだほんの数ヶ月くらい前のこと。初めて合わせた時は「オブリガードになってない」って云ってますよね。それが・・・まるでもう何年も一緒にやってるくらいに、オックンの歌と絡み合うフィドルの気持ちイイこと!‘ヴァイオリン’奏者の人って、なかなか‘フィドル’の野太さが出せない人が多いんだけど、バッキング・ソロ共に‘フィドル!’してます。このフィドルをフィーチャーしたインストルメンタル曲も、独特の世界観を形作ってました。『あらゆるサジェスチョンに対しての、その意味を理解する勘のよさと的確な質問』って、ビジネスにも共通する重要な能力ですよね。この能力が高ければ、過去に囚われずに、自由になんにでもチャレンジできるってこと。先天的な要素も大きいかもしんないけど、訓練で磨けるかもしれないし、自分も常に意識していたいと思います。

そして、コーラス!!ドラムのけっちゃん(高橋結子さん)と共に、初めて聴くベースの渡辺茂さんのコーラスがすんごく効いてて、さらにゲストのゆげみわこさんの歌とインストのときのスキャット?もフィットしてるし、坂下秀実さんのツボを押さえたキーボードから何から、すべてがオックンワールドであると共にマーマレイドスカイワールドになってるのでありました。

ライブ終了後、一緒に行ったブラウンコーストメンバーと共に、オックンとの感想戦に臨みました。オックンも『やっとここまできた!』と嬉しそう(^-^)。でもこれが始まりであって、これからまだまだ進化するよと。以前、「早くCD出しましょうよ!」ってけしかけると、「信頼できる良いプロデューサーがいればね」って返ってきてましたが、これだけ独自の世界を築けちゃうんだったら、「プロデュース by 奥沢明雄」でイイじゃないかとも思います。

今後のMarmaladeskyがますます楽しみです!!

1 件のコメント:

  1. いやいや、お恥ずかしい限りで・・・

    バンドって全員が同じベクトルをもった時に初めて機能するんですよね。
    そういう意味ではまだまだかなぁ。
    ようやく同じ方向を見られるようにはなったけど、長さが不揃いだから。

    かつてはメンバーに足下をすくわれたこともあるけど、その点今の4人なら安心して身を任せられる。

    ま、The Marmaladeskyっていうのは私のライフワークのようなものなので、地道に気長に育てて行くことにしましょう。

    これからもよろしくです!!

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